Nice Music! That hits the spot!

良い音楽との良い出会い。それは生涯追求し続けたいテーマ。

Sister Sparrow & the Dirty Birds

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YouTubeが大変なバンドを教えてくれた。

可愛くて性格が良さそうで、それでいてジャニス・ジョプリンのようなパワフルな歌を歌う女性ボーカルがフロント、後ろはホーンが効いたファンキーガイズ。ニューヨークをベースにしている「Sister Sparrow & The Dirty Birds」というバンドだ。実は別のファンクバンドのビデオを見ていたら、YouTubeのリコメンドで急にこれが出てきた。こんな良い出会いがあるとなんだか心が清らかになって、神を信じようかと思ってしまう。

「Sparrow」とはスズメのこと。直訳すると「スズメ姉さんと汚い鳥たち」ってところか。フロントの彼女の本名はArleigh Kincheloe(読みはアーリ・キンケローかな?)。ニューヨーク州と言ってもマンハッタンとは遠く離れたキャッツキル山地(マンハッタンとは、東京・軽井沢くらい離れてる)というところで生まれ育ち、お母さんのバンドで小さい頃から歌っていた。そのうち自分で曲を書くようになり、2008年、およそ20歳くらいでこのバンドを始めたのだそうだ。

彼女は自分のこのバンドの音楽を「ハードソウル」と言っているようだけど、かなりファンクの匂いが強い。また、ブルースハープがメンバーにいるのが、独特の雰囲気を作っている。彼は、ボーカルの彼女の兄弟だ。

では、さっそくそのYouTube映像をご紹介。「Suger」というこの曲が彼らの一番の代表曲のよう。繰り返し出てくるフレーズが「恋するフォーチュンクッキー」を思わせるところがあるのだけど、それは愛嬌ということで。

 


Sister Sparrow & The Dirty Birds - Sugar | Audiotree Live

 

次は彼らの楽しさ感が良く感じられる映像。あるラジオ局がその局内の部屋でライブを開く「Tiny Desk Concert」と題されたライブから。ここでも1曲目は「Suger」ですが、その他2曲やってます。

 


Sister Sparrow & The Dirty Birds: Tiny Desk Concert

 

最後は、ジャニスが降りてきたのではと思わせるボーカルが光る、ブルージーな曲。アレサ・フランクリンが歌ってた「Dr. Feelgood」。

 


Dr. Feelgood (Aretha Franklin) by Sister Sparrow & The Dirty Birds

Mingo Fishtrap / On Time

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これはテキサス州オースティンを拠点にしている8人組のバンド。一応ソウル・ファンクバンドという触れ込みになっていて、もちろんソウルやファンクの要素は当然色濃く持っているのだけど、でもそんな器には到底収まりきらない幅広い音楽性とポジティブ・エネルギー発散力を持ったバンド。結成は1996年というから、もう20年を超えるキャリアだ。

いつもど真ん中でギターとボーカルをやっているRoger Blevins Jr. という男がバンド全体を引っ張っているようだ。バンドは3人のホーンセクションも含めた厚い音なのだけど、自身では弾き語り的なことも一部ではしていたり、外見は粗野な感じだけども、意外と繊細なところもあるのかもしれない。音楽大学出身で、すご腕のメンバーを集め自分が歌うバンドを作ったということか。

名前に「Jr.」と付いているから「Sr.」もいるのかと見てみると、バンド結成時にベースを弾いていたのがRoger Blevins Sr. 。どうやらオヤジにベースを弾かせて、自分はフロントでギターを弾いて歌うというスタイルだったみたい。でもインタビューでは、音楽の道に入ったのは父のおかげですなんて語ってるところからすると、息子に対するオヤジの愛が深かったということなのだろう。

同じテキサス出身と言えばライル・ラベット(Lyle Lovett)という人がいる。この人は、ジャンル分け的には通常「カントリー」に入れられてる人なのだけど、やはりジャズ・ファンク・ゴスペルなどさまざまな音楽性が混ざった曲をやっている。聴いていると、音楽的にちょっと通じるものがある気がする。もっと言えば声までも。

「テキサス・ロック」とか「テキサス・サウンド」みたいな言い方はあまり聞いたことがないけども、歴史的にアメリカ先住民・スペイ・フランス・メキシコと土地の支配者が次々変わっていたり、すぐ隣にはディープサウスと言われる独特の黒人文化が栄えたエリアがあったりもして、ここならではのミックス感覚が自然に醸成されているのかもしれない。

YouTubeに入っている映像の中から、老いも若きも踊りだしまった、良い感じのダンスナンバーを紹介しておきます。


Mingo Fishtrap "Sugadoo"

 

ところで、このバンドが根拠地にしているオースチンは、テキサスの中でヒューストン・サンアントニオ・ダラスに次ぐ4番目の都市。その一方で、今年はコロナの影響で中止になったしまったけども、このところ世界的な注目を集め年々規模が拡大している音楽・映画・ネットクリエイティブなどを包括したカルチャーイベント「サウス・バイ・サウスウエスト」の開催地でもある。

極端な一極集中で、レベルの高いさまざまなカルチャーが高密度で栄えているトーキョーも凄いのだけど、ちょっと見たところではカルチャーの香りなんてあまりないテキサスの、それも4番目の都市で、こんなイベントが開かれ、こんなバンドが活動をしている、という地方都市のカルチャー創造力と発信力。そして、そんな地方都市が全土に存在しているアメリカという国の底力は凄い。

Jesse Winchester / Love Filling Station

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ジェシ・ウィンチェスター。ルイジアナ出身のシンガー・ソング・ライター。1970年に出した「ジェシ・ウィンチェスター」という自分の名前をそのままタイトルにしたファースト・アルバムが有名だ。

このアルバム、ザ・バンドのロビー・ロバートソンがプロデュースしたほか、エンジニアやバック・ミュージシャンにかなり豪華なメンバーが起用されて作られているのだけど、いただけないのがジャケット写真。せっかくのファーストアルバム、もっと晴れ晴れしい写真はないのかと思うのだけど、使われているのは深い憂いに満ちた荒くれもの顔のモノクロ写真。

彼は、音楽活動を本格化させようとしていた22歳の時、当時アメリカが戦っていたベトナム戦争への徴兵令状を受け取った。でも、その徴兵を逃れるためにカナダに移住している。アメリカへ戻れば徴兵回避で逮捕されてしまう身、カナダで曲書き、コーヒーハウスで歌っていたところをロビー・ロバートソンに見いだされた。そんな過去を持ったアーチストを売りだすにあたり、憂いを出さないわけにいかなかったのかも知れない。

発売当初のレコード・アルバムはわからないが、僕が持っているCDは2006年に作られたアメリカ盤。2つ折り4ページのブックレットが入っていて、すべてのページがこの憂い顔写真。どれだけこの写真が好きなんだ?と嘆きたくなるようなあしらいなのだ。

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 と、古いアルバムへの不満はそのくらいにして、今回取り上げたアルバムの話に移る。

今回のアルバム「Love Filling Station」は2009年の発表、上述のファーストアルバムから約40年弱が経過。1976年のカーター大統領による恩赦措置によって徴兵忌避兵の扱いが解け2002年に帰国してから7年経ってのアルバムだ。古いガソリンスタンドの写真に「Love Filling Station」のタイトル。直訳すれば「愛を注入するスタンド」。なんともロマンチックなタイトルだ。

ジェシは、あの憂いな表情と荒くれもの風の顔つきに似合わず、実はもともと声はやさしく、かなり繊細な曲も書いていた。でも、このアルバムで聴ける彼の声、彼の音楽はレベルが違う。人生の波乱を乗り切って、ようやく故郷に戻り好きな音楽を存分に楽しむことができている喜びと、心の余裕にあふれてる感じがする。

何より、声がおだやか。年齢を重ねて角が取れたということもあるだろうけど、それ以上に心のありようが変わってるように聴こえる。曲はカントリーだったり、アーリー・アメリカン風やアコースティック・スイング風など、いずれも少ない楽器で素朴に作っている。オリジナル曲に混ざり、あのベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」のカバーが入っていたり、何ごとにもとらわれず自由闊達に、ベテランの余裕を見せている。

僕がこのアルバムを知るきっかけになった曲「Sham-a-ling-dong-ding」、ジェシがしっぽりと歌っている映像を紹介しておきます。タイトルの言葉は、「♪シャームァ、リンドンディン♪」という感じで、特に何か特定したものではない歌の一節を表してる言い方だと思う。若い頃に純粋で熱い恋をしたときにかかってたあの曲、大人になってみんな忘れてしまうけど、今でも目を閉じて思い出せば、その曲と純粋な思いは戻ってくるんだよ、っていうそんな感じの歌だ。


Sham-A-Ling-Dong-Ding - Jesse Winchester on Elvis Costello's "Spectacle"

まさに「Love Filling Station」。聴いているとLoveが心に注ぎ込まれてくる。他にも、そんな曲が満載のアルバムだ。

Phat Phunktion / Real Life .:. High Fidelity

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これは、アメリカ・ウィスコンシン州出身のジャズ・ファンク・バンド。何て読めば良いんだい?というバンド名だけど、「photograph」という単語のように、英語で「ph」の発音は「f」と同じ、「k」は「c」と同じということで、「Fat Function」と思えば良い。カタカナで書くと「ファット・ファンクション」。アルバムタイトルの中にある、コロンとピリオドのピラミッドは意味はわからない。

ウィスコンシン州音楽大学で1996年に結成されたバンド。もう結成20年を過ぎているから当時大学生だったメンバーは40過ぎになっているのだろう。一応今も現役のようなのだけど、数年に1度出すアルバム制作が活動の中心。ライブはたまに地元ウィスコンシンやる程度のようだ。

彼らのWebサイトの「Shows」というページを見ると、これまでのライブが載っている。2011年4月以降で17本のライブが載っていて、内3本は2012年の日本でのもの(丸の内コットンクラブ2回と、モーションブルー横浜1回)と1本がニューヨーク、これら以外の13回は、すべて地元ウィスコンシンでのライブだ。

こう書くと、なんか地方都市のマイナーバンドという感じなのだけど、音は結構すごい。最初聴いたときには、メリハリの効いた16ビートのリズムに、挑みかかるブラスの感じからすぐにTower of Power を思い出した。実際、「新世代のタワー・オブ・パワー」というような言われ方もされていたようだ。でも聴いていくと、タワー・オブ・パワーが持つヘヴィーでブラックなノリもありながら、もう少し軽めで軽快な都会の夜な感じもあり、インコグニートあたりのアシッド・ジャズな感じもある。いずれにしても、小気味いいリズムがスリリングで心地良い。

メンバーの何人かは広く活動しているジャズ・ミュージシャンで、バンドとしては、2003年から2005年くらいの間に、雑誌「ローリングストーン」に取り上げられたり、各地のジャズやブルースのフェスなどで話題になり、全米に知れ渡るようになったようだ。日本でも、2度の来日時にはそれなりに話題になったようだ。

それにしても、ウィスコンシン州と言えば、「酪農の国」と言われている農業のさかんな州。そんな州の中でこんなバンドが誕生し、一時は全米に知れ渡った経歴を持ちながら、出身地にこだわって地道に活動を続けているジャズ・ファンク・バンド。アメリカの音楽文化の広さと深さを感じる。

今回はYouTubeに入っている動画を1本ご紹介しておく。2018年のライブから。曲のタイトルが「Rocco」。タワー・オブ・パワーのベーシストRocco Prestia に敬意を表した曲なのだそうだ。インスト曲で、このどこにRoccoへの気持ちが入っているのかよくわからないが、それはさておき、こんな曲を作って演奏しているあたりからして、すごい実力を持っていながらも、アマチュアっぽい新鮮な気持ちをずっと持ち続けてるバンドなのかという気がする。


Phat Phunktion tribute to Rocco Prestia

Mandoo / Sweet Bitter Love

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このMandooというのはフランスのユニット。シンガーソングライターでベーシストの男性(ピエール・ヴァニエ)とキーボードの女性(エスター・ベン・ダウト)による男女2ピース・ユニット。

かつてフランス人は自国文化へのプライドが高く、たとえ英語がわかってても英語で話かけてきた外国人にフランス語でしか答えないなんて話もあった。そんな国のこととは思えない。このユニットは丸々アメリカな感じ。まさにアメリカ西海岸系AORの雰囲気をそっくり受け継いでいるバンドだ。

調べてみると、実はフランスはかなりAOR的音楽の人気が高い国らしい。上述のフランス人エピソードは今や昔の話(昔ですら本当にそうだったのかどうかはあやしい)で、やっぱりグローバル化の時代、音楽は軽々国境を越え、そんな中でもアメリカン・ロックの伝搬力は強いのだ。

「大きな影響を受けたアーティストは、アル・ジャロウスティーリー・ダンマイケル・マクドナルドマイケル・フランクスボビー・コールドウェル」なのだそう。「もともと2人ともジャズが好きで、ジャズ系のスタジオ・ミュージシャン、スティーブ・ガッドラリー・カールトンジョー・サンプルマイケル・ブレッカーなどを通じて70~80年代のウエスト・コーストの音楽に出会い、それらがその後の彼らの音楽のベースになっている」のだという。

2人は音楽学校で出会った。その頃既に2人ともジャズ・ポップス・ロック・ワールドミュージックなどさまざまなバンドで演奏をしていたらしい。ベースとして西海岸AORの雰囲気をたたえながらも、いろんな音楽要素がミックスされてている感じは、そんな雑食体験から来ているのだろう。とても熟達したバンドという感じがする。

ところで、AOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)というのは和製英語のようだ。一番近い英語は「Adult Contemporary (AC)」というあたりか。また、最近の言い方では「Yacht Rock(ヨット・ロック)」という言い方もあるようだ。これは、十数年前にアメリカで放映されたテレビ番組の中で開発された言葉で、「ヨット乗って楽しんでるような金持ち連中が好んで聴いてそうな音楽」というちょっと揶揄するニュアンスが入った言い方のようだけど。

このMandoo、実は今年2020年になって「Pacific Addiction」というニュー・アルバムを出している。直訳すると「太平洋依存症」。これぞ「Yacht Rock」かという感じもある。実は、僕が最初にApple Musicで出会ったのはこのニュー・アルバムからの曲だった。でもその後両方のアルバムを聴いてみた中では、この新しいアルバムは少し軽くて薄い感じがあり(まさにYacht Rock?)、2012年に出たアルバム「Sweet Bitter Love」の方が、しっとりした大人感と音のおしゃれさが漂う充実した内容のように感じられたので、せっかく新しいのを出した関係者の方々には申し訳ないけど、こちらをフィーチャーしてみた。

 

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今年4月に発売されたアルバム「Pacific Addiction」

 

Carole King / Pearls: Song of Goffin and King

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ちょっとしたきっかけから、キャロル・キングの過去アルバムを改めて探って聴いてみた。その中で見つけた1枚がこれ。かつての曲作りのパートナーであり、4回結婚した中で最初の旦那さまだった作詞家ジェリー・ゴーフィンとキャロルの共作曲を集めた1980年のアルバム。

僕がキャロル・キングを認識したのはTapestry(邦題「つづれおり」)を聴いてからなので、彼女のことをシンガー・ソング・ライターだと思っていた。でも、もともとは自らは歌わず他のミュージシャンに曲を提供するソングライターとして数々の名曲・ヒット曲を出していた人なのだ。このアルバムはその頃の曲を自ら歌って録音し直したもの。

ビートルズがアルバム「Please please me」でカバーした「Chains」も含め、発売当時ヒットした曲が数々含まれている。だけども恥ずかしながら、僕は収録曲の中で知っていたのはあの有名は「Locomotion」1曲だけだった。

でも知らなかった曲でも、どの曲も素晴らしい。ソングライターとして卓越していたのだと改めて感じるのと同時に、シンガーとしてもとても優れた人なのだと思う。特に、Tapestryがあまりに良すぎたあと、少し考え過ぎてしまったのか、その後のアルバムの勢いが今一つ感じられなかった中、このアルバムでのキャロルは歌も演奏もとてものびのびと弾けている感じがする。

ネットで調べてみると、発売当時の評判としては、過去の栄光にすがっているだの、他のシンガーが歌った元曲に対しアレンジが良くないとか、あまり良く評価されなかったようだ。裏方の作曲家として手掛けた曲は、どうしても最初に発表したシンガーのイメージの方がお馴染みになってしまって、その慣れ親しんだアレンジが変わるとどうしても拒絶感が出てしまうことがあるのだろう。

そんな意味で僕のように、裏方作曲家時代を知らないまま、先入観なく曲の良さとキャロルのボーカルの良さを素直に両方受け止めることができたならば、よりお得にこのアルバムを満喫することができるのではないかと思う。

Eden Brent / Jigsaw Heart

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「ブルースの女帝」ベッシー・スミスや、「クイーン・オブ・ソウル」アレサ・フランクリンとも比較されてきたというソウルフルなボーカルと、タッチの強いローリングピアノ演奏を両方いっしょにやってしまう、そんな、”ピアノ・ブルース・シンガーソングライター” がこのイーデン・ブレント。

ミシシッピーで生まれ育ち、テキサスの音楽大学でジャズを学んでいる。そしてその後が凄い。大学在学中から追っかけをしていたアビー・”ブーガルー”・エイムス(Abie "Boogaloo" Ames)という故郷ミシシッピーのブルース・ピアノの巨匠に弟子入りし、指導を受け、その後'90年からは、その巨匠とデュエットで、全米各地のブルースフェスティバルなどを荒らしまわっていたのだという。彼女と47歳年の差があるその巨匠は、弟子入り当時既に60代。音大卒の若い女性と60代の巨匠との不釣り合いにも見える関係は10年以上続いたようだ。

ブルースの発祥地に生まれ育ち、音楽大学で学び、さらにブルース・レジェンドから実践の現場でビシビシ鍛えられ、もはや身体も頭も心も、どこもかしこも隙間なくブルースの素がびっしり詰まってドボドボと湧き溢れだしてきているような人なのだ。

自分名義のアルバムを初めて出したのが、その巨匠が亡くなった翌年の2003年。今回のアルバム「Jigsaw Heart」は、2014年に出された4枚目だ。

オリジナルとカバーが半々くらい。どれもミシシッピー・ブルースのエキスがたっぷり入った上に彼女のハスキー・ボーカルが弾け、ピアノが飛び跳ねている。世界としてはかなり泥臭いのだけど、前向きさを感じさせるボーカルのチカラもあって、必要以上の泥の匂いはなく、明るく気持ち良くブルースを満喫できるアルバムだ。

今、改めて見たら、このアルバムはApple Music のリストには入っていない。今入っているのは、2枚目の「Mississippi Number One」だけ。これも彼女の世界がしっかり築かれていて良いのだけど、今回取り上げた「Jigsaw Heart」の方がより進化し、パワーアップしている気がする。

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ソロ2枚目のアルバム「Mississippi Number One」